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ダイキン元社員、2億円着服 外注費水増し、告訴を検討
2014/07/08 15:17

空調大手のダイキン工業(大阪市北区)の課長級だった50代の男性社員が業者に外注費を水増し請求させてキックバックを受ける手口で約2億円を着服していたことが8日、同社への取材でわかった。着服は、大阪国税局の税務調査で判明。同社は4月23日付で社員を解雇しており、大阪府警への刑事告訴を検討している。

 同社によると、元社員は社内のITシステムなどを担当。取引先のIT関連会社の選定や価格交渉を行う立場を悪用し、複数の取引先に水増し発注させていた。

 国税局は税務調査で、IT関連会社との取引での不自然な資金の流れを追跡。水増し請求によって業者に支払った外注費の一部は税務上の経費に認められないとして、平成25年3月期までの5年間で約2億5千万円の所得隠しと認定した。ダイキン側から業者に支払われた代金の水増し分の大半にあたる約2億円は、元社員が自身の銀行口座に着服。業者側に成功報酬が支払われたケースもあった。

 このほかに経理ミスなどで、申\告漏れ総額は約8億円。ダイキンはすでに全額納付したが、追徴税額は明らかにしていない。ダイキン工業は「刑事告訴を視野に社内調査を進めており、現時点ではコメントできない」としている。

<産経新聞より>
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